土木に興味があり、「デベロッパーかゼネコンに就職したい」と考えていませんか?
デベロッパーもゼネコンも、街づくりには欠かせない仕事です。
さらにどちらの職種もインフラ系ですが、社会の基盤を支えるインフラ系は仕事がなくなる心配もないため将来性もあるでしょう。
ですのでデベロッパーorゼネコンで働くと将来も安定しますし、正しい選択だと思います。
そこで本記事では新卒から10年ほど土木業界で働いている僕が、デベロッパーとゼネコンについて以下のことを解説します。
加えて記事の後半では、転職先にデベロッパーかゼネコンで悩む方にはピッタリな転職サービスも紹介しています。
本記事を読むことで、デベロッパーとゼネコンそれぞれの仕事内容が理解でき、転職活動も開始できるでしょう。
現役として土木業界で働く僕の知見も交えて解説するので、ぜひ参考にしてください!
ちなみに「今すぐ転職活動を始めたい」という方は、下記の失敗しない土木業界への転職方法を解説した記事をおすすめします。
上記の記事を読めば、未経験からでも簡単に土木業界へ転職できますよ。
求職者に絶大な人気を誇る転職サービスも紹介しているので、併せてご覧ください。
土木業界でデベロッパーとゼネコンの役割
土木業界には欠かせないデベロッパーとゼネコンですが、実は役割が違います。
そこで、まずはデベロッパーとゼネコンの役割を理解しましょう。
最初にデベロッパーの役割から解説していきます!
デベロッパーの役割
デベロッパー(developer)は、開発者を意味します。
つまり、都市開発やマンション・商業施設・土地開発を行うのがデベロッパーです。
また開発の他にも、
- 用地取得
- 企画
- 営業(仲介)
- 販売
- 管理
など、開発した建物や施設を作るための準備がデベロッパーの役割になります。
ちなみにデベロッパーには、以下4つの種類に分かれます。
たとえばマンションの開発に特化するデベロッパーや、他には都市の整備を行う公的デベロッパーがあります。
またマンションだけでなく、商業施設やビル、リゾート地などの開発を総合的に行うのが総合デベロッパーです。
あとは1つのジャンルを専門的に扱う専門デベロッパーなど、種類は4つです。
このようにデベロッパーは自社が担当する建物や施設を開発し、実際に作るための準備をします!
ゼネコンの役割
ゼネコンはGeneral Contractorの略で、総合建設業を意味します。
総合建設業を行うゼネコンの役割は、土木・建築工事を実際に行い管理することです。
しかしゼネコンは現場で作業はせず、あくまでサブコンと言われる専門業者を下請けとして使います。
たとえば大規模な工事をする場合は、さまざまな設備や工事の専門スキルが必要です。
- 足場工事
- 鉄筋工事
- 基礎工事
- コンクリート工事
- 型枠工事
- 電気設備
上記のように多くのスキルが必要なので、そのスキルを専門にする業者を下請けとして使うということです。
つまりゼネコンは、受注した土木・建築工事をサブコン(下請け業者)もうまく使いながら完成させることが役割になります。
あくまでも現場での作業はサブコンに任せ、スムーズに工事を進めるための段取りや工程管理などを行います。
加えて、発注者に提出する書類作成を始めとしたデスクワークが主な業務です!
デベロッパーとゼネコンの違いは?
あくまでデベロッパーは、工事を企画・計画しゼネコンに依頼する仕事です。
そしてゼネコンがその工事を実際に行うわけですが、ここが双方の大きな違いです。
デベロッパーが建物を建てるための土地を取得したり、「どんなものを作るか?」を企画します。
そのあとゼネコンが企画に沿って、先述したように下請け業者をうまく使いながら実際に工事を着工するということです。
要するにデベロッパーは、どちらかと言えば不動産に該当する職業ですね。
上記をデベロッパーとゼネコンの違いとして、覚えておきましょう!
デベロッパーとゼネコンの関係は【ビジネスパートナー】
デベロッパーとゼネコンの関係性は、ビジネスパートナーという言葉がピッタリと言えます。
不動産業に近いデベロッパーも、土木業界には欠かせない存在なのです。
なぜなら土木・建築工事を行うゼネコンが仕事をできるのは、デベロッパーが用地の取得や建物の施工を企画してくれるからです。
実際、土木・建築工事は、どこかの土地に建物や施設を作るのが仕事になります。
つまり誰かが土地の手配や建造物の設計をしてくれないと、そもそも工事ができないですよね。
だからこそゼネコンが高い土木技術を活かせるのは、デベロッパーの仕事があってこそです!
逆にデベロッパーがいくら開発や計画をしても、依頼する業者がいないと建物や施設が建ちません。
上記のようにデベロッパーもゼネコンも、それぞれの業務を全うできるのは、お互いの協力があるためです。
要するに、どちらも土木業界には欠かせないビジネスパートナーの関係性と言えます。
デベロッパーとゼネコンそれぞれの平均年収
ここまで読んでいただくと、デベロッパーとゼネコンの違いや双方の関係が理解できたと思います。
また、業務内容もお分かりいただけたでしょう。
そこで、ここからはデベロッパーとゼネコンの平均年収を紹介します。
実際、デベロッパーとゼネコンの年収はどちらが高いのでしょうか?
まずはデベロッパーの平均年収から見ていきます!
デベロッパーの平均年収
マイナビ転職AGENTの発表によると、デベロッパーの平均年収は442万円です。
なお年齢・性別による年収の差は以下の通りです。
年代 | 平均年収 | 男性の平均年収 | 女性の平均年収 |
---|---|---|---|
20代 | 384万円 | 393万円 | 367万円 |
30代 | 524万円 | 561万円 | 444万円 |
不動産開発を行うデベロッパーですが、不動産業界の中では年収が高い傾向にあります。
ちなみにデベロッパーでは、不動産や施工管理技士の資格の取得が給与を上げるポイントです!
実際20代と30代で平均年収に100万円以上の差があるのも、スキルだけでなく資格の有無も関連していると思います。
ゼネコンの平均年収
こちらもマイナビ転職AGENTの発表ですが、ゼネコンの平均年収は415万円です。
年代 | 平均年収 | 男性の平均年収 | 女性の平均年収 |
---|---|---|---|
20代 | 393万円 | 411万円 | 337万円 |
30代 | 483万円 | 532万円 | 306万円 |
つまりデベロッパーのほうが、約30万円ほど平均年収が高いことになります。
しかし、こちらはスーパーゼネコンや中堅ゼネコンなど全体を含めた平均年収です。
そのため、参考までに覚えておく程度でOKでしょう!
実際スーパーゼネコンなら年収が1,000万円以上で、中堅ゼネコンでも年収800万円以上の企業も少なくありません。
なおゼネコンの年収について詳しくは、下記の記事を参考にしてください。
上記は土木は公務員とゼネコンどっちがおすすめか?についての記事ですが、ゼネコンの平均年収をランキング形式で紹介しています。
要するに、デベロッパーとゼネコンに共通している年収を上げる条件は、
- 大手に就職すること
- 資格を取得すること
こちらの2点で間違いないでしょう。
デベロッパーからゼネコンに転職をした場合は年収が落ちる?
デベロッパーとゼネコンは土木・建築工事を行う際の業種が違うため、求められるスキルも自然と異なります。
そのためデベロッパーからゼネコンに転職をした場合は、年収が多少落ちることは覚悟したほうがいいでしょう。
もちろんデベロッパーで得た知識や経験は、ゼネコンでも活かせます。
それでも転職先の会社やゼネコンの施工管理としては、また新たにキャリア形成をする必要がありますよね。
加えて全体的な平均年収もゼネコンのほうが若干低いので、年収が落ちてしまうのは仕方がないと思います。
転職で環境が変わっても年収を維持したり、すぐに前職以上の給与を稼ぐためにも、資格を取得しておくことは大切です。
さらに先ほども解説したようにゼネコンは、スーパーと中堅でも年収に大きな差があります。
なのでデベロッパーからゼネコンに転職をしても、大規模な会社に転職できれば今の給与を維持できる可能性は十分あるかもしれません!
大手デベロッパー企業6社を紹介
大手ゼネコンは、先ほど紹介した土木業界は公務員とゼネコンどっち?の記事をご覧ください。
本記事では、大手のデベロッパー企業を紹介します。
以下の6社は大企業なので、あなたも1回は聞いたことがあるのではないでしょうか?
では1社ずつ紹介します。
三井不動産株式会社
三井不動産株式会社は、業界最大手でオフィスビルや商業施設などを総合的に扱う総合デベロッパーです。
売上高 | 2兆1,008億7,000万円(2022年3月) |
経常利益 | 2,249億4,000万円(2022年3月) |
平均年収 | 1,014万円 |
従業員数 | 24,408人(2022年3月) |
平均勤続年数 | 11年 |
月の残業時間 | 30.1h |
有休消化率 | 71% |
業界最大手なこともあり、社員の数もケタ違いに多いです。
エリアは東京を中心としたプロジェクトを展開していますが北海道から東北、そして九州まで全国に支店があります。
今後は、既存事業のICTの導入や海外での取り組みも盛んになっていくでしょう。
莫大な売上を出していることもあり、大手のデベロッパーの中でも年収は1位を誇ります!
三菱地所株式会社
三菱地所株式会社は東京の丸の内、大手町をメインエリアとしておりオフィスビルを中心に展開する専門デベロッパーです。
売上高 | 1兆3,494億8,900万円(2022年3月) |
経常利益 | 2,537億1,000万円(2022年3月) |
平均年収 | 709万円 |
従業員数 | 10,202人(連結) |
平均勤続年数 | 16年 |
月の残業時間 | 26,7h |
有休消化率 | 59,6% |
主な開発エリアは東京都内ですが、お隣の神奈川県には横浜ランドマークタワーという有名な物件があります。
また三菱地所も、海外事業の展開を積極的に行っています!
住友不動産株式会社
住友不動産株式会社は、大手の総合デベロッパーです。
売上高 | 9,394億3,000万円(2022年3月) |
経常利益 | 2,251億1,500万円(2022年3月) |
平均年収 | 607万円 |
従業員数 | 13,040人(連結) |
平均勤続年数 | 7年 |
月の残業時間 | 43.5h |
有休消化率 | 39.5% |
売上高は三井不動産と三菱地所に負けていますが、所有するマンションが最も多くオフィスビルだけが強みではありません。
都内全般で展開しており、それぞれでオフィスビルを保有しています!
東急不動産ホールディングス株式会社
東急不動産ホールディングス株式会社も、大手総合デベロッパーです。
売上高 | 9,890億4,900万円(2022年3月) |
経常利益 | 728億3,400万円(2022年3月) |
平均年収 | 1,071万円(参照元:宅建Jobさま) |
従業員数 | 21,276人(連結) |
平均勤続年数 | 18年 |
月の残業時間 | 35.1h |
有休消化率 | 70.2% |
東急電鉄や東急百貨店を始めとしたグループ事業と協力をして、渋谷を中心に展開中です。
オフィスビルから商業施設、住宅まで幅広く事業を行っており、渋谷の発展は東急不動産ホールディングスにかかっています!
野村不動産ホールディングス株式会社
野村不動産ホールディングス株式会社は、「PROUD」ブランドの住宅やマンションの分譲に強みがあります。
売上高 | 6,450億4,900万円(2022年3月) |
経常利益 | 825億5,700万円(2022年3月) |
平均年収 | 1,018万円(参照元:dodaさま) |
従業員数 | 7,548人(連結) |
平均勤続年数 | 2.8年 |
月の残業時間 | 15h |
有休消化率 | 75% |
開発エリアは新宿ですが、他にも首都圏を中心に事業を展開しています。
また中規模サイズでありながら大規模ビルと同等の快適さがある「PMO」で、オフィスビルでも他社には負けません!
森ビル株式会社
森ビル株式会社は、主に都市の再開発や不動産賃貸・管理事業を行っています。
売上高 | 2,300億8,200万円(2021年3月) |
経常利益 | 485億5,800万円(2021年3月) |
平均年収 | 669万円 |
従業員数 | 3,527人 |
平均勤続年数 | 15年 |
月の残業時間 | 27.5h |
有休消化率 | 69.9% |
有名な六本木ヒルズや表参道ヒルズなどの、大型施設を所有しているのが森ビルです。
観光客で賑わう施設を複数所有しているからこそ、賃貸管理で安定的な利益を出しているのが強みです。
しかも2023年に超高層ビルを施工するらしいので、森ビルの今後の動向に注目しましょう。
高さ330mのビルを作る予定のため、完成すれば高さ日本一の超高層ビルになります!
以上、大手デベロッパー企業6社でした。
大手だからこその売上高を誇るため、平均年収も高めなのがお分かりいただけたと思います。
ゼネコンとデベロッパーどっちがおすすめ?
あなたの好きなことや得意なことで、「ゼネコンとデベロッパーのどっちに転職すべきか?」は異なります。
ですが参考として、以下を目安に判断してみると良いかもしれません。
復習すると土木・建築工事の企画を行うのがデベロッパーで、実際に着工するのがゼネコンでしたね。
では順番におすすめの理由を解説します。
物を作るのが好きな方はゼネコン
物を作るのが好きだったり得意な方なら、ゼネコンをおすすめします。
なぜならシンプルに、建物や施設を図面通りに作っていくのがゼネコンの仕事だからです。
特にゼネコンが行う大規模な工事の場合は、時間をかけてコツコツと建造物を作っていきます。
つまり着工前は、さら地だった土地に、大きなマンションやビルを建てていくのです。
確かに気が遠くなる作業ですが、完成したときの達成感は半端ないでしょう!
そのように1からコツコツと物を作っていくことに魅力を感じるなら、ゼネコンがおすすめです。
または、考えるより手を動かすタイプの方もゼネコンのほうが向いていると思います。
企画を考えるのが好きな方はデベロッパー
作るより考えるのが好きなら、デベロッパーがおすすめです。
こちらの理由もシンプルですが、デベロッパーは建造物を作るのではなく、企画するのが仕事だからです。
開発したり企画をしたら、あとはゼネコンに任せるため作る仕事はありません。
あくまで土木・建築工事をするために、土地や建物の段取りが仕事です!
ですので、じっくり考えてからプロジェクトを実行するタイプの方はデベロッパーをおすすめします。
ゼネコンとデベロッパー、それぞれの役割を理解して、あなたの得意なほうにチャレンジしてみましょう。
デベロッパーorゼネコンに転職する方法
本記事をここまで読まれた方に、ピッタリな転職サービスを紹介します。
その転職サービスとは、KSキャリアです。
KSキャリアは、建設業界・不動産業界に強みがある転職サービスです。
さらに詳しい特徴やメリットなどは、下記の記事を参考にしてください。
非常に多くの建設会社や不動産会社と取引があり、求人情報も豊富です。
つまり「デベロッパー=不動産」「ゼネコン=建設業界」なので、あなたのための転職サービスと言っても過言ではないでしょう。
なぜなら、既にあなたはデベロッパーかゼネコンのどちらかに転職することを決めているはずだからです。
そして、どちらを希望してもKSキャリアを利用すると転職活動をスムーズに進められます。
ですので、ぜひKSキャリアを活用してみませんか?
さらに建設業界の場合の案件は施工管理に特化しているため、ゼネコンへの転職も有利になります。
業界の転職事情を熟知したアドバイザーが1on1で、内定が決まるまで親切にサポートします。
加えて求人の選択や履歴書の作成など、めんどうな作業はすべてアドバイザーが代行するので忙しい方も安心です。
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まずは、気軽な無料相談から始めてみませんか?
ちなみに、まだ転職を検討中の方でも相談OKです!
KSキャリアへの登録は、下記の公式サイトから行えます。
まとめ:ゼネコンとデベロッパーは土木に欠かせない仕事
実際に土木工事を行うのはゼネコンですが、工事を始める前の段取りはデベロッパーです。
マンションや商業施設の企画、それを建設するための土地の取得など土木・建築工事ができるのはデベロッパーの活躍があってこそです。
つまり工事を企画するのがデベロッパーで、実行するのがゼネコンになります。
役割や事業に少しの違いがある双方ですが、どちらも土木業界には欠かせません。
なぜなら、どちらかの仕事がなければ街づくりができないからです。
そのようにゼネコンとデベロッパーは、ビジネスパートナーの関係にあります。
年収は勤務する地域や企業にもよりますが、大手への就職を目指したり、資格の取得で年収アップに期待できます。
参考までに、もしあなたが、
- 物を作るのが好きならゼネコン
- 企画を考えるのが好きならデベロッパー
上記を目安として、「どちらで働くか?」を検討してみましょう。
そして、どちらで働く場合でもKSキャリアに相談すれば圧倒的に有利です。
KSキャリアは建設業界と不動産業界の転職に強みがあり、多くの建設会社や不動産会社と取引があります。
正直、ハローワークで仕事探しをするのは時代遅れだと思います。
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転職サービスでは「求人選び」や「面接対策」など、超めんどくさいことを自力でやる必要がありません。
いずれにしても完全無料なので、相談だけでもする価値はあると思います。
基本的にアドバイザーがサポートor代行してくれるため、あなたは面接当日だけがんばればOKでしょう。
ゼネコンかデベロッパーで迷っている方には、これ以上ない転職サービスなのは間違いありません。
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