「土木職も含めた公務員はホワイトなのか?」と気になっていませんか?
多くの方のイメージは「公務員は土日休みで給料も安定」なので、ホワイトな労働環境を想像してしまうでしょう。
ただ、僕は土木業界で9年働いていますが、あいにく公務員ではありません。
しかし、何と僕の友人が2022年4月から土木の公務員になりました。
ちなみに、その友人は僕が土木の専門学校に通っていたときの同級生です。
そこで先日、晴れて土木系の公務員になった友人に「公務員はホワイトなの?」とインタビューをしてきました!
本記事では、実際に土木の公務員として働く、僕の友人に答えていただいた情報を共有します。
その情報を基に「本当にホワイトなのか?」や「公務員も楽じゃない」というお話をしたいと思います。
併せて、「土木の公務員になる方法」や「公務員のホワイトな部分」もお伝えしましょう。
参考までにお伝えすると僕の友人がなったのは、県が運営する土木の専門学校の先生です。
土木の公務員の中でも非常にレアなケースなので、かなり参考になると思いますよ。
ちなみに土木公務員になるにあたっての疑問は、下記の記事ですべて解決できます。
こちらの記事では土木の公務員の、
- 土木の公務員になる方法
- 仕事内容
- 年収
- メリット&デメリット
- 勝ち組なのか?
など、土木の公務員について徹底的に解説しています。
これから土木の公務員を目指す方には参考になると思うので、ぜひ参考にしてください。
【前提】ホワイトの基準は人によって異なる
そもそも、ホワイトの基準は人によって異なることは知っておきましょう。
なぜなら「職場に求めること」は人それぞれだからです。
たとえば、ホワイトな職場の一例をあげるなら以下ですよね。
その一方で、こんな意見もあると思います。
- しっかり休めるけど給料は少ないからブラックだ
- 人間関係は悪くないが休日が少ないからホワイトではない
- 給料は十分だが上司がクソのブラック企業
つまりAさんがホワイトだと思う環境でも、Bさんにとってはブラックかもしれません。
逆にBさんにとってはブラックな環境も、Aさんからすればホワイトな場合もあるでしょう。
「隣の芝生は青く見える」というように、とにかく他人の環境は羨ましく思えるものです。
このように、ホワイトの基準は人によって違います!
だからこそ、あなたにとって必ずしも公務員がホワイトではないことは覚えておいてください。
【ここがホワイト】土木の公務員の実態
前項では、「ホワイトの基準は人によって異なる」というお話をしました。
その中でも、あくまで僕の主観ではありますが「ここはホワイトだな」と感じた公務員の実態は以下の3つです。
では順番に解説します。
休日については完全にホワイト
ほぼカレンダー通りに「土日祝」と休めるようなので、休日数については完全にホワイトなレベルと言えます。
実際、この「カレンダー通りに休める」ことは公務員の特権だと思います。
さらに僕の友人の場合は、土木の専門学校で働く公務員なので、学生が休みの日なら自分自身も休みを取りやすいようです。
ちなみに、今年のお盆休みは12連休でした!
それだけ休んでも月給は固定されているので、収入に影響することはありません。
休日については、民間勤めの方からすれば羨ましいレベルですよね。
民間で土木をやる場合、多くの企業は週休1日なので日曜日しか休めません。
以上のことから、公務員の休日数については文句の付けようがないほどホワイトだと思います。
人間関係も良好
人間関係も非常に良好で仕事ができているそうです。
ただ僕の友人の場合は、「かつての恩師が上司になった」というのも影響していると思います。
そのため、かなり稀なケースですね。
もちろん一概には言えませんが、公務員なら人間関係は良好になるパターンが多いのではないでしょうか?
その理由としては民間の土木会社みたいな、中卒の元ヤンキーやガラの悪い方はいないからです。
そもそもガラの悪い方は、公務員にはなれないでしょう。
そして公務員は、多くの方が大学を出ており人として最低限の常識を備えた方が大半です。
なので、民間より圧倒的に人間関係で悩むことは少ないはずです。
実際、同じ仕事をやるとしても「働きやすさ」は人間関係で決まりますよね。
人間関係が良好なら成長もしやすいですし、最悪なら毎日が地獄になります!
そのように職場に「働きやすさ」を求める方にとっては、人間関係が良好なのはホワイトと言えるでしょう。
賞与も安定して支給される
これも公務員の特権でしょう。
毎月の収入が安定することはもちろん、公務員は賞与も安定しているようです。
友人は公務員として働いて、まだ1年目ですがサラリーマン以上の賞与をいただいていました。
さらには勤続年数に比例して、もらえる賞与も毎年高くなるので、来年も再来年も安定でしょう。
賞与が安定しているなんて、民間ではありえないことです!
特に今は多くの企業が不景気なため、そもそも賞与がもらえない方も多いと思います。
なので、公務員は賞与についても十分ホワイトなレベルと言えるでしょう。
土木の公務員は楽じゃない【仕事量と残業が多い】
ここまで読んでいただいて、「やっぱり公務員はホワイトで楽じゃんか」と思った方もいるでしょう。
確かに、民間に比べて羨ましい部分はありますよね。
でも、決して土木の公務員も楽ではありません。
友人にインタビューして、「土木の公務員も大変だな」と僕が感じたこと2つを以下に記載します。
では1つずつ解説します。
仕事量が膨大
公務員は、休日こそ多いものの仕事量は膨大です。
ここまでお伝えしてきたように、僕の友人は土木の専門学校の先生なので「仕事は授業だけでしょ?」と思うかもしれません。
しかし、それは大きな間違いです。
なぜなら、シンプルに授業以外にも仕事が山ほどあるからです。
そもそも学校には、さまざまな行事がありますよね。
- 説明会
- 入学式
- 試験
- 卒業式
あげればキリがないですが、当然その段取りや片付けも先生の仕事になります。
具体的な仕事内容は後述しますが、学校に関わることすべての準備などがあるため仕事量は膨大です。
もしかしたら、民間より公務員のほうが1人あたりがすべき仕事量は多いかもしれません。
いずれにしても、公務員も楽ではありませんね!
サービス残業が多い
膨大な仕事量だからこそ、残業も多くなります。
公務員は、しっかりカレンダー通りに休んではいますが、その分だけ平日に遅くまで残業しているみたいです。
ちなみに僕の友人の就業時間は8:30〜17:15ですが、平均すると毎日18:30までは残業していると言っていました。
まだ1年目なので、これでも早く帰れているほうで、勤務年数が長くなって役職が付くと今より残業時間も長くなるでしょう。
しかも、ほとんどはサービス残業です。
でも残業する明確な理由があり上司に届け出を提出すれば、しっかり残業代は出るようです。
ただ実際は自主的に残業している形のため、届け出は出しづらいとのことです!
正直、ここは難しいところなので、実際に公務員として働く方じゃないと理解できないと思います。
そんな感じで、仕事量が多いために大半はサービス残業をせざるを得ない状況なのです。
つまり、公務員に残業は付き物だと思っていた方が無難でしょう。
「自分の時間を確保するために残業がないこと」をホワイトの基準にする方なら、公務員は向いていないかもしれませんね。
土木の公務員の仕事内容
多くの方がイメージしている、土木の公務員の仕事内容は市役所で働くことだと思います。
つまり市役所の土木分野を担当する部署に配属され、民間企業に土木工事を発注する立場ですね。
そして公務員の土木職として、工事現場を管理することが主な仕事です。
ですが、本記事は県が運営する土木の専門学校で働く友人の仕事を紹介させていただいています。
他のブログでは、ほとんどが市役所や県庁で働く公務員の土木職の仕事を紹介しています。
そのため、本記事で紹介している土木の公務員の仕事は中々レアだと思います。
ちなみに一般的な公務員の土木職の仕事について知りたい方は下記の記事をご覧ください。
それでは、土木の公務員として働く友人の仕事内容を紹介していきます。
土木の専門学校なのでメインの仕事は、もちろん学生に土木を教えることです。
友人は民間の建設会社で約7年「土木施工管理技士」として働いたあと、公務員へ転職しています。
そのため、実際の現場で培った経験が今の仕事に活きているそうです。
「具体的にどんな授業なのか?」を以下に記載します。
- 測量
- 基礎数学
- 2級土木施工管理技士の試験対策
実際の工事現場で測量する際に使用される機械を使っての実習が多いようです。
そして、「仕事は授業だけでなく他にも山ほどある」と先ほどお伝えしましたね。
その授業以外の仕事は以下の通りです。
- 入校説明会の計画・段取り
- 学生証の交付
- 試験の作成・採点
- 清掃用具の管理
- 生徒数の管理
- 生徒の進路を県庁へ報告
- 授業料の管理
本当に、いろいろな業務があり、年単位で仕事内容も変わるみたいです。
1年目から非常に多くの仕事を担当してますが、これでも「公務員のほんの一部の仕事」なのは驚きですね。
つまり、いま担当している仕事の他にも、まだまだ業務はあるということです。
やっぱり、民間でも公務員でも仕事が大変なのは同じですね!
友人が土木の公務員になった方法
公務員になるには、シンプルに公務員試験を受けて合格すればなれます。
多くの場合は、中途採用で公務員になるには「経験者採用枠」という試験を受ければOKです。
「経験者採用枠」とは、民間企業で土木を経験した方たちを公務員の土木職として積極的に採用する制度です。
ただしこのパターンは、あくまで市役所などに勤務する公務員になるための試験になります。
つまり僕の友人が公務員になった方法は、一般的なパターンとは少し違います。
もちろん「経験者採用枠」で公務員試験は受けましたが、それ以外にも下記の試験がありました。
- 指導員免許
- 土木専門の試験
- 県庁職員と面接
先生なので、もちろん指導員免許は必要です。
併せて、生徒に土木を教える立場なため、土木の専門試験も受けました。
さらには県庁職員との面接です。
つまり、友人は多くの試験をクリアして土木の公務員になったということです!
ネットにある情報の多くは、「公務員試験に受かれば公務員になれる」としか解説されていないと思います。
ですので、本記事で紹介した公務員になった方法は、結構レアなので参考になるのではないでしょうか?
公務員試験おすすめの勉強方法
公務員試験に合格するには、当然それなりの勉強が必要です。
勉強時間は、もちろん個人差がありますが独学の場合は1,000時間が目安とされています。
ここで独学について、下記の悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
- 独学ではモチベーションが続かない
- 無駄のない効率の良い勉強がしたい
- 独学だと合格できる気がしない
そのような方のために、挫折する可能性が極めて低い勉強方法を紹介します。
下記の記事で紹介している方法なら、モチベーションも続きますし、効率よく勉強できるでしょう。
その結果、公務員試験に合格すれば実質タダになるので、ぜひご確認ください。
独学でやるのは遠回りするだけです!
【民間VS公務員】土木工学科からの就職先
ちなみに僕は専門学校の土木工学科を卒業しています。
ここからは参考までに、土木工学科を卒業した方は「どこに就職するケースが多いのか?」を紹介していきます。
結論を言うと、土木工学科の方は就職先として民間企業を選ぶ方が多いです。
実際、僕の同級生もみんな民間企業に就職しましたし、新卒で公務員になった方は1人もいません。
本記事で紹介した友人は、僕の専門学校の同級生ですが、新卒としては民間の建設会社に就職しました。
その民間企業で、約7年働き2022年の春から公務員へと転職しています。
確かに、これはほんの一例でありますが、専門学校の土木工学科の就職先は民間企業なのが大半です。
- 大手ゼネコン
- 中小企業
- 測量・設計など
土木工学科からの就職先は多岐にわたります。
なので、民間企業でも公務員でも土木の需要は高まっているので、自分に合ったほうで働いてみましょう!
土木の就職先としてホワイトな企業は?
おそらく、あなたは「土木の公務員が本当にホワイトなら、ぜひ目指したい」と思っているでしょう。
だからこそ、土木の公務員の実態が知りたくて、本記事をここまで読んでくださったのだと思います。
しかし、ここまで読んでいただいて「民間のほうがいいかも?」と感じた方もいるかもしれません。
特に「なるべくサービス残業はしたくない」という方ほど、そう感じたのではないでしょうか?
そんな方のために、土木の就職先としてホワイトな企業を紹介したいと思います。
ただ、本記事の最初にもお話したようにホワイトの基準は人によって違います。
ですが、今回は平均年収を基準にして土木のホワイト企業トップ10社を紹介します。
順位 | 企業名 | 平均年収(万円) |
---|---|---|
1位 | ショーボンドホールディングス | 1,563 |
2位 | 東鉄工業 | 851 |
3位 | ライト工業 | 840 |
4位 | NIPPO | 824 |
5位 | 日本道路 | 822 |
6位 | ピーエス三菱 | 808 |
7位 | 前田道路 | 806 |
8位 | ナカボーテック | 791 |
9位 | 東亜道路工業 | 770 |
10位 | 日特建設 | 761 |
確かに土木の公務員にも、民間にはない魅力があることは事実です。
特に「カレンダー通りに休めること」や「賞与が安定していること」などは、民間からすれば羨ましいでしょう。
でも、それがあなたにとって本当にホワイトとは限りません!
なので、自分自身が「就職先に何を求めるか?」をもう1度チェックしてみてください。
ホワイト企業の見極め方3つのポイント
前項では、平均年収を基準に土木の就職先としてホワイトな企業トップ10社を紹介しました。
しかし平均年収というのは、あくまで「ホワイトかどうか?」の1つの目安でしかありません。
そこで最後に年収以外のホワイト企業の見極め方を3つ紹介します。
ぜひ、以下に記載する3つのポイントを意識して、ホワイト企業を見極めていきましょう。
では1つずつ解説します。
離職率が低いか?
そもそもホワイト企業なら、従業員の離職率が低いはずですよね。
その理由は、シンプルに離職率が低いのはホワイト企業だからこそ従業員が辞めないからです。
離職率が低い理由としては、たとえば以下が考えられます。
- 未経験者や若手の研修制度がしっかりしている
- 上司や先輩社員との人間関係が良好
- 労働に見合った収入が得られる
特に新卒や若手の方は離職率を重視して就職・転職活動することをおすすめします。
なぜなら、長く勤めないとスキルが身に付いていかないからです。
ちなみに離職率は、転職エージェントの担当者に相談すれば簡単に調べられます。
確かに年収とかも大事ですが、まだ経験が浅い方は離職率をホワイトの基準にして就職先を探してみましょう。
たとえば、転職サービスのリクルートエージェントは、利用者の離職率がたった4%という驚きの実績があります。
離職率が低いホワイト企業を探すなら、リクルートエージェントは超おすすめです!
残業が少ないか?
プライベートの時間を大切にしたい方は、「残業が少ないか?」で就職先を探してみましょう。
本記事で解説してきたように、土木の公務員は毎日のように残業があります。
しかも、ほとんどはサービス残業です。
それが自分に向いていないと感じるなら、残業が少ない企業に就職するしかありません。
昔は「残業してないと評価されない時代」でしたが、今は違います。
ホワイト企業ほど、残業しないための工夫を考える時代です!
福利厚生が充実しているか?
福利厚生が充実しているのは、従業員を大切にするホワイト企業の証拠です。
社会保険の完備は当たり前として、以下のような福利厚生があるかチェックしてみてください。
- 通勤手当
- 資格手当
- 家賃補助
- 住宅手当
- 社員寮あり
- その他手当
ちなみに、僕は新卒のときブラック企業で働いていたことがあります。
そのブラック企業は、手当などは1円も出してくれず、もらえるのは基本給だけでした。
その基本給も週6勤務で、14万という薄給です!
なので福利厚生が充実しているほど、ホワイト企業である可能性が高いのは間違いないでしょう。
なお大手転職サービスのdodaなら、福利厚生も指定して求人の閲覧が可能です。
以上、ここまで紹介した3つのポイントを参考にホワイト企業を見極めてみてください。
そして離職率・残業の有無・福利厚生の充実度などは、転職エージェントに相談すれば調べてくれますよ。
土木の公務員の実態【まとめ】
本記事は、2022年4月から土木の公務員になった友人の話を基に解説してきました。
確かに、公務員にホワイトな実態はあると思います。
たとえば、以下のことでしたね。
でも、だからといって土木の公務員が楽というわけではありません。
楽ではないですが、人生に安定を求めるなら公務員は最適な職業だと思います。
加えて民間で土木をやるなら、カレンダー通りに休めることもありませんからね。
あなたの人生に求めるものをGETできるなら、ぜひ土木公務員にチャレンジしてみてください!
下記の記事を読むと、安定を手に入れるための準備を始められます。